赤坂デンタルオフィスからのお知らせ

歯周病と全身疾患の関係について 牧原 美佐都

UPDATE : 2017/05/23


こんにちは。 紫陽花が大輪の花を咲かせる頃となりましたが、いかがお過ごしですか。

さて、歯周病についてですが、歯肉炎の症状を放置してしまうと、歯周病へと進行していきます。

歯肉炎の段階では、歯ぐきが炎症を起こしているため、腫れや歯磨きをする際に出血があったり、口臭がするようになります。
これらの症状を放置すると歯周病へと進行していきます。
歯周病になると歯肉炎の症状に加えて、歯ぐきから膿が出だし、歯を支えている歯槽骨という骨が溶け、歯が動揺し抜けてしまうケースもあります。
そして実は、歯周病はお口の中だけではなく全身にも影響を及ぼすことをご存知ですか?

そこで今回は歯周病と全身疾患の関係についてお話させていただきたいと思います。

@ 狭心症・心筋梗塞・心臓疾患
歯周病の細菌(歯周病菌)が、腫れあがった歯ぐきから血管に流れ出し、通常は白血球が歯周病菌を退治してくれますが、一部が血小板まで入り込むことがあります。そのことが原因で血管が狭くなったり、塞がったりしてしまいます。
歯周病が進行していると、これらの心疾患になる確率が約3.6倍高まるといわれています。

A 脳血管障害
歯周病菌が脳血管まで入り込んでしまうと血管をつまらせ脳梗塞を引き起こしていまいます。歯周病の人はそうでない人の2.8倍脳梗塞になりやすいと言われています。

B 糖尿病
歯周病になるとサイトカイン(毒素に対抗する物質)を産生し、インスリン(血糖値を下げる働きを持つホルモン)を作りにくくしてしまうので、血糖値が下がらなくなってしまい、糖尿病が悪化する原因となります。
糖尿病になると唾液の分泌が減少します。唾液が少なくなることで、お口の中の細菌を唾液の力によって洗い流すということができなくなるため、歯周病になりやすく、歯周病が治りにくい環境を作ってしまうのです。

C 誤嚥性肺炎
誤嚥とは、本来食べ物は口から食道を経て胃に送られますが、誤って気道から肺へ食べ物が送り込まれることです。それにより、お口の中の歯周病菌がそのまま肺へ吸収されると、肺炎を起こすことがあります。特に寝たきりの高齢者に多くみられます。

D 早産・低体重児出産
妊娠中はもともとホルモンの関係でお口の中は、歯周病になりやすい環境になっています。
子宮が収縮することにより陣痛が起き、出産となるのですが、歯周病の原因菌が血流にのって子宮に到達すると、子宮収縮を引き起こし、それによって出産の時期が早まり、赤ちゃんが大きくならないうちに出産となってしまうことがあります。早産の他の原因であるタバコやアルコール、高齢出産よりも、高い数値で歯周病が原因という報告もあります。

E 骨粗鬆症
骨粗鬆症は骨の量、骨の強さが低下することにより骨折しやすくなった状態をいいます。
女性の場合、閉経後、女性ホルモンのエストロゲンの分泌量が急速に減少し骨吸収が異常に高まり、骨形成が追いつかなくなって骨粗鬆症のリスクが高まります。
そのエストロゲンには骨の破壊や、歯周組織の炎症を抑える作用があるので、減少してしまうと歯ぐきの炎症も進行し、歯を支える歯槽骨も吸収され歯周病を悪化させてしまいます。

これらは、歯周病を治すことで、発症リスクを下げることができます。
まずはお口の中の変化に気付き、歯科医院でチェックをしてもらいましょう!
早期発見が全身の健康や歯周病予防にもつながります。